少し前の話しになってしまいますが、最近はイベントの様子などをお伝えすることが多かったので、久しぶり医療に関わる話題です。
●切断した手指をつなぐ「マイクロサージャリー」
勤務先が熊本機能病院であることを話すと、「指をつなぐ先生のいる病院ね~」と言われたことがあります。地域の方には、こういったイメージをお持ちの方がたくさんいらっしゃるようです。
この指などをつなぐためには、切断された血管や神経をつながなくてはならないのですが、それには細い血管や神経を見るために顕微鏡を使った手術を行います。
この顕微鏡を使って行う手術のことを「マイクロサージャリー」と言います。
当院では主に整形外科において、切断された手指を再接着する際に用いられている方法です。
●マイクロサージャリーワークショップ
マイクロサージャリーは再接着術のみならず、さまざまな領域の手術に応用され、これまで不可能と思われてきた手術を可能にしてきた技術です。当院では、次世代を担う若い医師に、マイクロサージャリーの基本テクニックを修得してもらうためのワークショップを開催しています。
1人に1台のマイクロ顕微鏡を用意し、当院の医師からマンツーマンで指導を受けられる、実践的な講習を行っています。
第1回が開催されたのは1988年(昭和63年)で、今回は23回目となります。
今回は神奈川県や沖縄県、長崎県などからマイクロサージャリーの技術を学びたいという5名の医師が集まりました。
●高度な技術を全国へ
今回のワークショップは、1日だけではありますが、密度の高いトレーニングを目指し、当院スタッフをはじめ、研修を受ける医師の皆さんも真剣そのものでした。みなさん、おつかれさまでした。
こういったワークショップを通じて、高い技術が全国へ広まり、多くの患者さんの治療に役立つことを願っております。