その他部門

臨床検査部

検体検査室

概要

検体検査室では、患者さんから採取した血液・尿・便・髄液・喀痰・組織などの材料(検体)の成分を分析し、そのデータを提供することによって病気やケガの診断を補助しています。
また、輸血が安全に行われるための輸血検査全般も実施しています。
24時間・365日稼働し続けている救急センターからの検査依頼にも対応できる体制を整えているほか、併設施設である熊本健康・体力づくりセンターからのフォローアップ検査も受け付けています。
院内で行われる勉強会や講演会などでは、検査に関するお話をさせていただくなど、知識や技術の共有、レベルアップに努めています。

当院は、一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会「品質保証施設認証制度」の認証施設です。

当院の検査部門が提供しているデータの精度管理、是正改善状況および職員の教育・充足について、審査を合格し基準を満たしていると認証されています。

  • 認証部門:臨床化学、免疫血清、微生物、血液、一般、生理-心電図、生理-超音波、生理-神経生理、輸血
  • 認証期間:2024.6.1~2026.5.31

各種自動分析装置

病棟や外来などで採取された検体は検査室内で検査を行っています。
尿検査・凝固機能検査・血液検査・生化学検査(肝機能検査や糖尿病検査・腎機能検査・脂質症検査など)・感染症・腫瘍マーカー・ホルモン検査(BNPや甲状腺ホルモン)などは自動分析装置にて測定後、グラム染 色や血液像・尿沈渣は顕微鏡検後、検査室から随時電子カルテに送信しています。

尿自動分析装置

尿自動分析装置

凝固機能自動分析装置

凝固機能自動分析装置

血液自動分析装置

液自動分析装置

生化学・免疫自動分析装置

生化学・免疫自動分析装置

免疫自動分析装置

免疫自動分析装置

全自動輸血検査装置

全自動輸血検査装置

ウイルス遺伝子増幅検査装置

ウイルス遺伝子増幅検査装置

ヘモグロビンA1c測定装置

ヘモグロビンA1c測定装置

血液ガス測定装置

血液ガス測定装置

輸血管理室

輸血管理室では、臨床検査技師が輸血検査と共に、輸血用血液製剤や手術前に事前に貯血された自己血の保管・管理を行っています。

心臓生理検査室

概要

心臓生理検査室では、臨床検査技師が主に超音波検査などの循環器関連の生理検査を担当しています。生理検査とは、心臓をはじめ、血管や肺、脳、神経などの生理的反応や機能を検査し、その情報を提供することによって病気やケガの診断を補助しています。
日本超音波医学会の認定超音波検査士(循環器)が在籍しており、質の高い医療に貢献しています。

検査の紹介

心臓超音波検査
iE33

フィリップスiE33

超音波を用いて心室や心房の大きさや心筋の厚さ、動きを調べたり、弁の形態や機能を調べます。特に虚血性心疾患や心不全の基礎疾患の鑑別に有用です。

※検査時、胸にゼリーを塗ります。(検査所要時間:約20分)

心肺運動負荷試験(CPX)

運動対容能(体力)を評価する検査です。言い換えると、心臓に負担をかけない安全な運動能を調べる検査です。
心電図、血圧、さらに呼吸中の酸素、二酸化炭素の濃度を計測しながら、自転車をこぐ運動をしていただきます。
最大酸素摂取量などの数値が分かります。

※検査時、運動し易い服装、靴を準備していただきます。(検査所要時間:約60分)

頚動脈超音波検査

総頚動脈、内頚動脈および椎骨動脈の動脈硬化や血流状態を調べます。生活習慣病による動脈硬化の進行度の判定やめまいの原因精査にも有用です。

※検査時、胸にゼリーを塗ります。(検査所要時間:約20分)

下肢動脈超音波検査

足の付け根から足首までの動脈の動脈硬化や血流状態を調べます。少しの距離を歩くとふくらはぎに凝りや痛みを感じ、休むと症状が改善する(間欠性跛行)の症状が特徴的な閉塞性動脈硬化症の診断に有用です。

※検査時、検査用の短パンに着替えていただきます。(検査所要時間:約30分)

肺機能検査

肺の病気の診断や治療効果の判定に有用です。手術前の肺機能チェックにも利用されます。

(検査所要時間:約10分)

心電図検査

動悸や胸の痛みなどの症状がある場合、不整脈や虚血性心疾患が疑われる場合に行います。
検査時、両手両足にクリップ電極、胸に吸盤状の電極を装着します。

ホルター心電図
ホルター心電図

フクダ電子 FM-150

24時間心電図を記録することで、日常生活での不整脈や虚血性変化を調べます。また、不整脈や虚血性心疾患の治療効果判定にも有用です。
小型のレコーダーを使用していますので、検査機器の重さはさほど気になりません。

※検査当日はお風呂に入れません。

24時間自由行動下血圧測定(ABPM)

小型の血圧計を装着し、24時間血圧を記録します。日常生活での血圧の変動パターンや昼間の血圧と夜寝ている間の血圧の差を調べます。降圧剤の治療効果判定にも有用です。約15分間隔で測定します。

※検査当日はお風呂に入れません。

ABI検査

両腕、両足首の血圧を測定し、その比率を調べる検査です。心電図の電極、心音マイクを装着しPWV(脈波伝播速度)も同時に検査します。
PWV値が高いと動脈硬化が進行していることを意味します。ABI値は閉塞性動脈硬化症のスクリーニングに有用です。

(検査所要時間:約10分)

眼底カメラ

眼の奥にある血管、網膜、視神経乳頭など調べる検査です。
高血圧や糖尿病に合併する、眼疾患や動脈硬化の進み具合もわかります。
当院では無散瞳カメラを使って検査しますので点眼薬は使用しません。

※暗室でカメラのストロボのような光を一瞬眼に当てますが、眼に影響は無く検査時間は数分で痛みはありません。

睡眠時無呼吸検査(簡易型)

寝ている間に無呼吸や低呼吸を繰り返し、睡眠障害をきたす睡眠時無呼吸症候群(SAS)を調べる検査です。
検査当日は小型の計測機器を手首に装着し、鼻と指先にセンサーを装着した状態で就寝していただきます。

※検査機器は就寝前患者さんご自身で装着していただきます。装着法については、簡単なマニュアルをお渡しし、分かりやすく説明します。

皮膚還流圧測定(SPP)

皮膚レベルの血流を調べる検査です。
重症下肢虚血の評価、難治性潰瘍の治療方針の決定に役立ちます。
測定部位を血圧計のカフで縛り、徐々に減圧しながら測定します。

(検査所要時間:約30分)

下肢静脈超音波

下肢静脈検査には脚部に血液のかたまり(血栓)ができる深部静脈血栓症、表面の血管が太く浮き出て蛇行する静脈瘤の検査があります。
脚部の血栓は時に肺に流れて呼吸困難・突然死のリスクを伴う疾患です。
静脈瘤は静脈に存在する弁の機能異常により発生するもので進行するとこむら返りや皮膚の色が部分的に濃くなる皮膚色素沈着をおこす可能性があります。

腹部超音波

腹部超音波は主に肝臓・胆のう・腎臓・脾臓・腎臓の観察を行います。
腹部臓器の異常や疾患を確認するのに有用で、患者さんの身体的負担の少ない検査です。被ばくは無く安全で多くの情報が含まれる検査です。

※検査前の食事制限があること・腸のガスが多い場合などは臓器の観察が難しい場合もあります。

運動器超音波

近年の超音波装置は高画質で手・足・肩などの筋肉・腱・血管・神経の観察が可能となってきています。
運動器超音波の有用性は近年徐々に注目されており最大の利点は動いている組織の評価が可能なことです。
これは静止画像を用いるレントゲン・CT・MRIでは出来ないことで、手指の腱・腕の筋肉・肩の腱・アキレス腱など動く組織を扱う整形領域では大きな利点となっています。

心臓生理検査についての疑問点や不明点など有りましたら
どのような質問でもお気軽に心臓生理検査室までお問い合わせ下さい。
心臓生理検査室 (内線1061)

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