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5月27日、28日に第36回総合リハビリテーションセンター研修会を開催いたしました。


今回、令和4年度の第1回目の総合リハビリテーション研修会として、

山形県立保健医療大学 作業療法科 特任教授の平山和美先生をお迎えし、

「記憶のメカニズムとその障害」のテーマでご講義頂きました。

平山先生は「高次脳機能障害の理解と診察」(中外医学社)を執筆されている高次脳機能障害分野の第一人者の先生で、この研修会に来て頂くのは3度目になります。

 

記憶は陳述記憶(記憶を再生する際に本人が内容を意識できる記憶のことです)と手続き記憶(記憶を再生する際に内容を意識できない記憶です:例えば、自転車の乗り方など)に大きく分類されています。

今回は、先生の著書である「高次脳機能障害の理解と診察」に沿って、陳述記憶である

言語性短期記憶障害や出来事記憶、意味記憶について、関係する脳の部位やMRI画像での同定の仕方など臨床で大切なことをご教授頂きました。

特に出来事記憶に関係する「Papezの回路」については、その回路に関係する脳部位ごとに障がいの特徴や検査方法など詳しくお話しいただきました。


先生のお話は研究の結果や臨床での症状、先生の経験などが含まれており非常に勉強になりました。記憶の障害はアルツハイマー病などのイメージが強いですが、脳卒中や頭部外傷など様々な病気、けがなどで起こりえるため、今回のご講義の内容を踏まえて対象者の脳画像や臨床での評価をしっかりと行っていく必要があると思いました。


最後に、今回ご講義を頂いた平山先生が大会会長を務めておられる

「第46回 日本高次脳機能障害学会 学術総会」

が2022年12月2日、3日に山形で開催されます。皆様、ふるってご参加ください!