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今回は「エビデンスに基づいた認知症リハビリテーション」というテーマで、
大阪公立大学医学部リハビリテーション科田中寛之先生にご講義頂きました。
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1日目は認知症についての基礎知識と、認知症の方への基本となる接し方についてご講義頂きました。
認知機能が低下している方の行動は、医療者から見れば問題行動として捉えられがちです。
しかし、その人が様々な経験から学んだ行動や記憶から呼び起こされた意味のある行動として捉えることが大切です。
こういったケアの考え方が「パーソンセンタードケア」であり、
認知症の方の視点に立って考え、リハビリテーションを行うことが大切であることを学びました。
2日目は認知機能、ADL、行動心理症状についてケースを用いて具体的なアプローチの考え方を学びました。
認知機能低下が招くADL障害が起こるタイミングの評価を行い、覚醒がよい時間帯に介入することや
不穏になる前の時間帯に介入することでストレス軽減になり、生活リズムの改善の一助となることを教わりました。
今回学んだことから、認知症に対してエビデンスを元に分析する視点を持ち、
真の意味で患者さんを中心としたチーム医療の実践を目指していきたいと感じました。
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作業療法士 中嶋悠太